シルクロード (Silkroad)

先月、自社のイベントでITシステムに関する講演を行いました。

企業には様々な仕事がありますが、それらを支えるITシステムがどんどん複雑化していく一方で、より高度な機能を求められている現状をどう解決していくかということをテーマにしました。
私の考えは、「業務毎のグループが1国の経済を発展させるようにシステムも進化させ、国同士の交流は貿易をするような仕組みづくりがITの世界にも必要だ。」というものです。

イメージはヨーロッパと中国を結ぶ、シルクロードのようにシステムを見ようということです。



こうすると、経済学の世界で常識となっている、「自由貿易はそれぞれの国に利益をもたらす。」という理論が応用できます。前に書いたブログ「強みと弱み」でも触れたように、比較優位の原則が成り立つので、ある業務グループのシステムと別の業務グループのシステム間で、得意な機能やデータを流通し合えば、企業全体の利益(余剰)は最大化されるのです。


例えば、マーケティング部門は顧客分析に強く、営業部門は顧客のフォローアップが得意です。その場合、営業部門が自部門で顧客分析機能を作るのではなく、マーケティング部門にその機能を借りれば良いと思います。またマーケティング部門は、営業部門にある顧客管理のフォローアップデータをもらって、さらに高度な分析をします。

今もこのような仕組みはあり、CRMという全社的に導入する方法が取られていますが、部門間でのやりとりにインセンティブが働く仕組みではありません。もっと部門間の独自の進化と他部門との良い意味での競争力学が働くようにシステムを柔軟に作れたら、面白いのではないでしょうか?

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