強みと弱み (Strength and Weakness)

最近、仕事が集中して自分の生産性が落ちてます。私の仕事は、大まかにはアプリケーション系の提案をする場合と、プラットフォーム系の提案をする場合に分かれます。
どのようにチームの役割分担すれば、もっと効率的に仕事ができるのか?
私がアプリ系、プラットフォーム系を両方やるべきか?それとも、チームで役割分担するべきか?色々と悩む季節です。

経済学の世界ではリカード博士が提唱した、「比較優位」という考え方があり、Wikipediaではこのように説明されています。

「自由貿易において各経済主体が(複数あり得る自身の優位分野の中から)自身の最も優位な分野(より機会費用の少ない、自身の利益・収益性を最大化できる財の生産)に特化・集中することで、それぞれの労働生産性が増大され、互いにより高品質の財やサービスと高い利益・収益を享受・獲得できるようになることを説明する概念である。」

この難しい説明をどう理解しようかと、架空の会社Aと会社Bで考えてみました。


(仮説)会社Aは30万人が8兆円を稼ぐ大会社、会社Bは1.2万人で3800億円を稼ぐ中規模会社ですが、共に同じセグメントの事業をもっています。両社はパートナーで、お互いのソリューションを利用しながらビジネスを行なっています。

現在、会社Aはビジネスソリューション事業を10万人で4兆円、プラットフォーム事業を20万人で4兆円稼いでいます。一方、会社Bはビジネスソリューション事業を5000人で1000億円、プラットフォーム事業を7000人で2800億円稼いでいます。(両社で8.38兆円の売上)

それぞれの事業の労働生産性を整理すると次のようになります。
会社A: ビジネスソリューション事業 4000万円/人、プラットフォーム事業 2000万円/人
会社B: ビジネスソリューション事業 2000万円/人、プラットフォーム事業 4000万円/人

こう見ると、会社Aはビジネスソリューション事業が得意で、会社Bはプラットフォーム事業が得意ということができます。それぞれの会社の得意分野にリソースを分配することで、それぞれの会社の労働生産性が大きくなり、お互いにWin-Winの関係になるよ。というのが「比較優位」という考え方です。

本当にそうなるのか、シミュレーションしてみました。
会社Aはプラットフォーム事業からビジネスソリューション事業に5万人異動し、会社Bは、ビジネスソリューション事業からプラットフォーム事業に2000人異動しました。
そうするとなんと、会社Aの売上は9兆円に、会社Bは4600億円にアップするではありませんか!

実際、そんな簡単な話じゃないよと思いながらも、経営層はこのような次元での事業戦略を考えているんだなとの思いにふける、秋の1日でした。

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