反脆弱性 (Anti Fragile)

パラリンピックが開催されていますが、意外に面白いですね。オリンピックとは異なり、一つの種目に対しても障害度合いによってカテゴリが分かれており、それぞれに見所があります。車いすバスケや車いすテニスは知名度がありますが、ボッチャや水泳、ブラインドサッカーなど普段あまり見る機会のないスポーツを見ながら、こんな障害があってもできるのかと驚いています。

話は変わって仕事の話ですが、年に数回は予想外のトラブルに遭遇することがあります。若い頃に比べると耐性や対処の仕方など、それなりに身につけてきてはいるものの、やはり精神的にも応えるものです。

そんな中ふっと思い出した言葉に、「アンチフラジャイル(反脆弱性)」があります。これは経済関連の概念から来た言葉なのですが、最近コンピューターシステムにこの考え方を導入する先進企業が増えてきました。似たような言葉に、「ロバスト(堅牢性)」、「レジリエンス(回復力・弾力性)」などがありますが、アンチフラジャイルは少しニュアンスが違います。


いずれの言葉もミスやリスクに対する対応力を表しているのですが、ロバストは想定されるものにあらかじめ耐えられるよう鍛えておく力に対し、レジリエントは予期しないことに対して、問題を最小限に抑え、回復できる力を備えた柔軟性を持つことを意味します。アンチフラジャイルはさらにレジリエンスを超えた能力で、予期しない不運に見舞われても、これまで以上に成長する力であり、フラジャイル(脆弱性)の反意語として注目を浴びているものになります。

パラリンピックの選手を見ていると、アンチフラジャイルという能力を体現しているように感じます。自分ではコントロールできなかった病気や事故で、体の一部が機能しなくなるというマイナス面がありながら、それを糧にこのような自己実現の舞台に立てるというのは、まさにピンチをチャンスにしたと言えるでしょう。

自分にとってアンチフラジャイルな能力を身につけるにはどうすれば良いのか?

まだまだ悩みは尽きません。


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