DXらしさ (Probability of DX)

最近見たアメリカのドラマで、CIAがテロリストの犯人である確率を導くシステムを作ったら、実はそのアルゴリズムを利用した壮大な陰謀が裏にあった。。。という面白いドラマでした。

デジタルの利用は光と闇が常にあって、どうあるべきかが非常に難しい問題ですが、そんな中、TRONの開発者でも有名な坂村健先生の、「DXとは何か」という文庫本を読みました。その本では、DXの本質は制度改革であり、人々の意識や考え方を変えるものである。技術の話はあくまでも手段であり、哲学や思想にも影響する大きな動きであるということが書かれていました。

その中でも特に印象深いのが、正しさとは「程度の問題」であり、100%正しいとかいう「絶対」というものではない。全て確率の問題だという話ということです。

全ての判断基準はトレードオフの問題があり、ある良いことをすれば、別の悪影響があるケースが多いため、これをやれば絶対良いということは言えないということです。


この本では、日本の個人、企業や政府がどのような考えで情報化社会を歩んできたかを、多面的に分析しており、とても示唆にとんだ内容となっています。特に坂村先生が強調されていたのが、情報のオープン化が持つ力や、社会やビジネスがオープンシステムであることの意義です。

DXはどの企業も取り組んでいますが、何を持ってDXか?というのは各企業様々だと思います。私は、この図にあるように、DXらしさも確率であり、例えばオープンとクローズだったらどちらに重点をおいているか?セキュリティとユーザビリティならどちらが優先か?というトレードオフの度合いで測れるのではないかと考えています。

pH で酸性・アルカリ性を測るリトマス紙のようなもので、ちょっとアルカリ性に傾いてる程度のバランスでデジタル化を推進していくことがDXらしいのではないでしょうか?


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