ゲームプラットフォーム (Game Platform)

 コロナ禍で一つ良かったことがあるとすると、家族で桃太郎電鉄をする時間が増えたことです。まさかこの年でも楽しめるとは、桃電は最強ですね。

ビデオゲームの歴史を振り返ると、ほぼ私の年齢と同じくらいの年月での壮大なドラマがあります。今思い返すと、小学生の頃、友達の家でピンポンゲームをテレビでやった時の衝撃は今でも覚えています。当時一世を風靡したアタリ社はPongというピンポンゲームで家庭にビデオゲームを普及させた世界初の会社です。

1982年にアタリショックが起きると、アメリカの家庭用ゲーム市場は急速に落ち込みますが、そこからは日本の時代になりました。タイトーのスペースインベーダー(1978)、ナムコのパックマン(1980)、そして1983年に任天堂がファミコンを出してからの家庭用ゲーム機の市場争いは映画にもなるほどドラマチックです。(セガと任天堂の法廷闘争、そして任天堂とソニーの協業破棄からプレステが生まれた話は本当に面白いので調べてください)

さてこの話題を取り上げたのは、このゲーム市場におけるプラットフォーム争いが、業務ソフトウェアと共通点が多いということです。
国内ゲーム市場は、2019年で約1.7兆円と、国内ソフトウェア市場とほぼ同規模ですが、今後大きく伸びることが予想されています。

これまでは、PC、家庭用ゲーム機、モバイルといった物理的なプラットフォームでゲームコンテンツを囲い込む戦略が主流でした。ところがクラウドの進化と5Gによって、ゲームの処理はクラウド上で高速処理することができ、端末はどこでも使えるクラウドゲームサービスが出てきています。GoogleのStadiaやNetflixなど、これまでのゲーム機メーカーではないテクノロジー企業がこのプラットフォームを狙っていることが大きな特徴です。

この世界ではもはやプラットフォームの良し悪しではなく、その上で動くコンテンツそのものの良し悪しで選ぶため、コンテンツをどのように独占するかが鍵となります。(動画配信サービスのビジネスモデルと同じ)

業務ソフトウェアの業界も同様に、欲しいアプリケーションがどのプラットフォームで動くかで選択する時代がすぐにくると思います。私たちのようなプラットフォームを提供するソフトウェアベンダーは、どのように良質のアプリケーション(ERP、CRMなど)を自社プラットフォームで動かせるかの競争になるでしょう。


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