データドリブン (Data Driven)

 最近、データドリブン経営やデータ駆動経営という言葉がIT界隈で流行っています。これまでの経験や勘での仕事ではなく、事実に基づいて意思決定や戦略立案をしていこうという取り組みです。

これまでもデータウェアハウスにデータをためて分析することはできたのですが、データの鮮度が悪いとか、集めたデータから効果的な分析ができないことで、大成功とは言えませんでした。ITの技術が進化して、今まで以上に「人・物・金」の動きをリアルタイムに、きめ細かく集めることができ、機械学習など様々な分析手法も手軽に使えるようになったことで、このようなアプローチが生まれたのだと思います。


このコンセプトは、昔はやったバランストスコアカード(BSC)を思い出します。業務改革を立案する際に、企業のリソース(人・物・金)を4つの視点(財務、顧客、内部プロセス、学習と成長)に分解し、戦略からアクションまで落とし込んでいく手法です。これが定着しなかった理由の一つに、ビジョンや戦略からトップダウンでアクションプランまで落とし込んでいく作業がとてつもなく難しかったことが挙げられます。またその成果が正しいことをデータを用いて証明することが難しかったこともあると思います。

私は最近のデータドリブン経営は、BSCで成し遂げられなかったトップダウンの活動を、ボトムアップで目指すものと理解しています。もちろんそれを実践するためのトップのデジタル戦略は重要ですが、活動自体はデータをコツコツと集め、様々な分析を試行錯誤することで、カイゼン活動を行っていくアプローチだと捉えています。(デジタルにおけるQC活動みたいなもの)

世の中、新しいようでも本質的には同じものを追いかけているんですね。

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