因果応報 (Karma)
この前、「プリデスティネーション」という映画を見ました。SFなのですが、タイムスリップする刑事がある爆弾魔を追いかける話で、その刑事は過去の世界でバーテンダーをやっているんです。そこに現れたハンサムな男性が昔話を始めるのですが、それが数奇な人生で元々は女性だったとか、出会った男性との子供がすぐに誘拐されるとか。。。今読んでいる方にはなんのことか伝わっていないと思いますが、その結末がめちゃくちゃ面白いんです。(是非見てください)
さて本日は原因と結果(因果)について知り得たことを書きたいと思います。私たちはITの業界でよくビッグデータから知見を得てビジネスに役立てましょうという提案をしますが、この知見というものが正しいのか、または役に立つのかについてよく考えていない場合があります。
ところが、これがちゃんとした学問になっているのをご存知でしょうか?これは経済学で「因果推論」と呼ばれるもので、実験経済学や計量経済学といった分野に属します。実証データというエビデンスに基づいて、現実と反実仮想(もし〜だったら)を比較して原因と結果を推定するという手法です。
このようにビジネスの世界でも理論的に儲けをモデル化することができるようになってきました。もちろんメガテック企業ではこれらの理論の実証に多額の投資をしており、経済学者を高額で雇っているようです。
私は理論についてはまだまだ深く理解できていませんが、日頃の仕事について、因果関係についてはもう一度よく考えようと思いました。よくお客様に「デジタル変革(DX)をやればビジネスが成功しますよ!」という言い方をしますが、実はそこに因果関係はないと気付きました。そうではなくて、「仮説検証できる能力のある会社であれば、デジタル変革ができる。」という因果関係は成り立つし、「仮説検証できる能力がある会社であれば、ビジネスは成功する。」というのも正しいと思います。
このように間に真の原因がある状態であたかも因果関係があるように見えて、単なる相関関係でしかない(関係はあるけれども原因と結果ではない)というケースは多く見られます。これらを正しく見極めてお客様に提案できる技術を身に付けたいものです。
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