ジャストインタイム (Just In Time)
つい最近のことですが、サービスについて考えさせられたことがありました。
車のディーラーから家に訪問があって、ちょうど車検の時期なのでどうですかと言われました。忙しい時ですっかり忘れていたので、良いタイミングだと思い申し込みました。後日車検のため車を持っていったのですが、見積もりのリストにあれやこれやとオプションがついて想定以上の金額になっていました。しかも予定より1日多くかかるので代車借りれるかと聞いたらそれもできないとのこと。
結局最初のタイミング以外のサービスは期待外れで結局あまり良い印象が残りませんでした。
自動車のみならず製造業では、トヨタが発明したジャストインタイムという生産管理手法が世界に広まっています。世界ではリーン生産方式と再定義され、「必要なものを、必要な時に、必要なだけ」作る仕組みとして広く応用されています。
ジャストインタイムには3つの原則があり、「後工程引き取り方式」「工程の流れ化」「タクトを決める」というものですが、これはシステム開発にも応用されています。戦後、アメリカのデミング博士がものづくりのノウハウを日本に伝えた頃から、生産管理や品質管理が各国切磋琢磨し、発明・再発明を繰り返しているのが面白いです。今は欧米の得意分野になっているソフトウェアでのスクラム開発は、日本の経営学者である野中・竹内先生の研究論文から発想を得ている事も興味深いことです。
さて、このジャストインタイムですが、私はサービスを利用する「サービス利用者」の視点で捉えることで、より顧客視点のサービス品質を高められると考えています。後工程引き取り方式は、利用者が欲しいものだけ (Only what I want)を提供することですし、工程の流れ化は、利用者が欲しい量だけ (Only how much I want)、タクトを決めるは、利用者が欲しい時だけ (Only when I want)ということだと解釈しています。
そう考えていくと、車もどんどんモビリティサービス化していくのは避けられない流れだと思います。乗りたい車に、乗りたい時に、乗りたいだけ。車検なんてやりたくないですものね。
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