レジリエンス (Resilience)
コロナ禍が始まってから早くも半年のリモートワークが続いていますが、さすがに家にこもりっきりの生活に変化をと、近所のアウトレットモールにランチを食べにいきました。人の密度もちょうど良い感じで、久しぶりにリフレッシュしました。
このような強いストレス環境でも強い人を「ストレス耐性がある」とか「打たれ強い」とかいいますが、英語で「レジリエンスがある」と言います。回復力、復元力、弾力性と訳すそうです。
このキーワードは心理学でよく使われ、人間のストレスに対する対応力を研究するテーマとなっていますが、それは組織にも当てはまります。さらに最近ではITの世界でも応用されるテーマとなっています。
レジリエ研究所という会社が定義するレジリエンスには6つの要素があるのですが、このご時世にレジリエンスの大切さは改めて身に染みました。特に「人とのつながり」が希薄になっているので、ちょっとしたストレスを発散できない経験は最近多く感じます。
さて、ITの世界では「カオスエンジニアリング」という考え方があります。これはますます複雑化する分散システムにおいて、レジリエンスを持ったシステムにしようという考え方で、Netflixなどの大規模サービスで取り入れられ成功しています。本番環境でわざと障害を起こして、自動的に復旧できるかを試したりすることで、システムの自律的な回復力を高めていくプラクティスです。
このカオスエンジニアリングには5つの原則があるのですが、これが人間に対するレジリエンスの要素と見事にマッチしています。(5番目はちょっと強引ですが)コンピュータの世界もいよいよ複雑性が管理の限界を超えてきて、これまでのように全てをコントロールしようとするのではなく、コンピュータに免疫力を持たせるという考え方だと捉えています。
ちなみにこのカオスエンジニアリングは、コンピュータの世界からビジネスの世界に応用されてきています。Googleではカオスエンジニアリングを組織運営に取り入れていて、わざとマネージャーを休ませてみたり、間違った指示をランダムに出してみたりすることで、組織のレジリエンスを高める取り組みをしているようです。(https://gigazine.net/news/20191106-google-chaos-engineering/)さすがですね。
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