資金繰り (Financing)

連日報道される、個人や中小企業の苦しい状況を聞いていると、だんだん気持ちも滅入ってきます。マイナンバーの申請や、給付金の申請等で役所に詰め寄る光景を見て、もっと簡単にできないものかと考えてしまいます。
緊急事態宣言が罰則を伴わないことと同時に、マイナンバーが浸透していないという事実は、日本という国がいかに強制力が弱い国かということを表していますね。これが良いか悪いかというテーマは深すぎるのでここまでにしますが、マイナンバーがないと、この様な危機的状況で国は支援できないんですよ、ということにしていたら、もっと普及してたかもしれません。

さて、これまでのブログで避けて通ってきた「キャッシュ」についての話題を書きたいと思います。財務会計で私が一番苦手なのがキャッシュに関する理解です。普段営業部門にいる私は、売上高や収益に興味はあっても、キャッシュの出入りには全く関心がなく、その分理解が乏しいのです。


このご時世で「資金繰り」という言葉がよく聞く様になって、ようやく資金(キャッシュ)の運用がいかに大切かを実感することができました。
上の図で、左側が貸借対照表から見える、必要資金の量(=運転資本)の関係性を表し、右側がそれらを期間で換算したもの(CCC: キャッシュ・コンバージョン・サイクル)を表しています。

会社は、この運転資本を毎月確保するために、仕入、在庫、支払、回収の量と期間をコントロールしながら、資金調達を計画しているんですね。

ある大手自動車会社の元財務部の人が書いた本で読んだのですが、車の納車時には必ず口座への振り込み日を記入しないといけないというルールを徹底したところ、売上債権回転期間が短縮され、CCCが短縮されて資金繰りが改善したということでした。

これからはますます資金繰りがセンシティブになり、会社の安全性が問われる時代になりそうです。この様な業務改善がこれからも必要になるということですね。

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