擬人化 (Personification)

子供の頃は様々なものが生きているように感じていたのに、大人になるにつれてどんどん感受性が弱くなっていって想像力が無くなるのは寂しいものです。
それでも世の中の生き物ではないものを理解するために、擬人化して分かりやすく伝えるというのは、大人になっても有効な手段だと思います。

この前「はたらく細胞」というアニメを観ました。人体を都市と見立てて、体の中の細胞たちが人間のように働いていて、病原菌たちと戦う物語なのですが、なかなか面白い表現力だと思いました。(実際高校生の娘の学校でも生物の時間にこのアニメを教材として使われたそうです。)

私の仕事もITを分かりやすく伝えることが必要なので、擬人化が役に立つのではないかと考えています。結構いろんな本を読んだのですが、私の知る限りあまり擬人化を応用した本は少ないです。その中でも以下の本は、デザインパターンという形の見えないものに人格を与えて分かりやすく説明している、非常に面白くためになる本がこちらです。
「Head Firstデザインパターン―頭とからだで覚えるデザインパターンの基本」https://www.oreilly.co.jp/books/4873112494/
こういう風にお客さんにITを伝えられたらなと、考えさせられる本なので是非ご一読ください。

さて、ITシステムを擬人化したらどうなるでしょう。ちょっとイメージしてみました。


企業内には様々な業務を支援する基幹システムがあります。これらは内臓のように機能別に有機的に連携しています。これらの臓器がうまくバランスをとって連携するように、神経細胞が張り巡らされて、データとして指示を出しています。
外部からのデータは目鼻口耳からIoTデータとして取り込まれ、外部へのサービス提供は、ユーザーインターフェースとして手足によって提供されます。
意思決定の多くは人間がやっていますが、最近はAIや機械学習などでシステムが判断するようになってきました。

そして、体中に栄養素を行き渡らせたり、老廃物を取り除く役目をもつ血液は、ITの世界では「データ」を業務に意味のある「情報」に加工されたものに例えられるでしょう。
その血液を体中に運ぶポンプの役目をもつ心臓は、開発と運用のプロセスと考えると面白いと思います。なかなか進まない開発プロセスは不整脈や動脈硬化を起こしているし、あまりにも性急なアジャイル開発は高血圧で体を壊しかねません。

こういうマンガ描いたら売れるかな?

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